頭痛病気の症状集

2011年10月16日 category : 脳神経 タグ: , , , , , , , , ,

頭痛の症状

  • ・頭がズキズキと痛む
  • ・頭が締め付けられるように痛む
  • ・殴られたように痛む
  • ・吐き気
  • ・おう吐
  • ・光や音に過敏になる
  • ・閃輝暗点(視野の端にキラキラ・ギザギザしたものがみえる)
  • ・あくび、涙

頭痛に関係する病気

  • ・くも膜下出血(手や脚のしびれや麻痺、意識がなくなる)
  • ・脳腫瘍(痛み、麻痺、けいれん)
  • ・髄膜炎(高熱、嘔吐)
  • ・慢性硬膜下血腫

患者数の多い「頭痛」

皆さんは頭が痛くなったことはあるでしょうか。おそらく多くの人が頭痛を経験したことがあると思います。さらに、この頭痛が慢性的になっている人が日本には約3000万人もいるとされています。しかし、これだけ頭痛の人は多いのに、定期的に受診している人は1割にも満たないといわれています。

原因のない頭痛とある頭痛

頭痛は大きく分けて次の2つに分かれます。

●一次性頭痛

原因となるほかの病気がないのに繰り返し起こる慢性頭痛です。慢性頭痛は、今までとくに危険のない病気といわれてきましたが、最近は頭痛を繰り返すことで脳に負担がかかり、悪影響が及ぶ場合もあると考えられています。

●二次性頭痛

原因となる病気があり、それによって頭痛が起こります。例えば、「くも膜下出血」「脳腫瘍」など、命にかかわる病気が原因の場合もあるので注意が必要です。

このように頭痛には「慢性頭痛(一次性)」と「ほかの病気が原因の頭痛(二次性)」があるので、それぞれみていきましょう。

慢性頭痛の3タイプ

慢性頭痛は、治療が必要な病気であり、タイプに合った適切な対処で痛みを軽減することが可能です。主に「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」の3つのタイプがあります。タイプによって痛みの特徴や痛む頻度、治療法などが異なります。

なお、片頭痛と緊張型頭痛は区別が難しいことや、片頭痛と緊張型頭痛が合併していることもあります。そのため、自分に合った治療をうけるためには、適切な診断を受けて、自分がどのタイプであるかを知ることが大切です。

●緊張型頭痛

「頭全体が締め付けられるように痛む」のが緊張型頭痛の特徴です。また、頭の一部がチクチクと痛むこともあります。その日のうちに治まることもあれば、毎日続くこともあります。日常生活に支障をきたすこともありますが、寝込むほどのことはありません。この緊張型頭痛は、慢性頭痛全体の約6割を占めているといわれています。

緊張型頭痛は、主に「筋肉の疲労」や「精神的ストレス」が関係して起こります。「目が疲れたとき」「肩こりがするとき」などに起こりやすく、例えば、デスクワークなどで同じ姿勢を長時間とり続けていると、首や背中の筋肉に負担がかかり、さらに頭の筋肉まで収縮して血流が悪化し、痛みが生じます。仕事上のトラブルや人間関係の問題など、精神的ストレスにさらされると痛みを感じやすくなります。

●片頭痛

「ズキンズキンと脈打つように痛む」のが片頭痛の特徴です。頭の片側が痛むこともあれば、両側が痛む場合もあり、どちらも片頭痛といいます。痛みが強く、寝込んでしまうこともよくあります。「動くと痛みが悪化する」「吐き気がする」「光や音に敏感になる」などの症状が起こりやすいという特徴もあります。

痛みの持続時間は数時間~数日間で、起こる頻度はさまざまです。慢性頭痛全体の2~3割が片頭痛だといわれています。いつ起こるのかは人によって異なります。仕事から解放された週末に起こる人もいれば、タバコや香水などのにおいをかいだときに起こる人もいます。女性の場合は、月経の前後に起こることも多くあります。

片頭痛の起こる仕組みは、まだはっきりと分かっていませんが、最近は主に脳の「血管」とその周囲を取り巻く「三叉神経」が関係して起こるといわれています。三叉神経が過敏になるとさまざまな神経伝達物質が放出され、血管やその周囲に炎症が起こったり、血管が拡張したりします。その結果、拡張した血管が三叉神経を圧迫して、痛みが起こると考えられています。また、このとき、血管の拡張や収縮に関係する神経伝達物質(セロトニン)の分泌に、乱れが生じることもわかっています。

●群発頭痛

目の奥の激しい痛みが、一定期間、集中的に起こります。多くの場合、「目の充血」「まぶたが下がる」などの症状を伴います。

痛みの持続時間は1~2時間のことが多く、1日に1~2回、1~3か月程度にわたって毎日起こります。その期間を過ぎると頭痛は消えますが、半年~数年後には、再び集中的に頭痛が起こります。

群発頭痛が起こる仕組みはまだ解明されていません。

ほかの病気が原因で起こる頭痛

頭痛のうち、今までにない痛みが起こったり、徐々に痛みが強くなるような場合は、脳や血管などに重大な病気が起きている場合もあります。二次性頭痛を引き起こす重大な病気には、次のようなものがあります。

●くも膜下出血

主に、脳の動脈にできたこぶ(動脈瘤)が破裂することで起こります。それまでに経験したことのないような激しい頭痛が、急激に起こるのが特徴です。頭痛に「意識混濁」「物が二重に見える」などの症状を伴うこともありますが、多くは頭痛だけが起こります。

●脳腫瘍

脳腫瘍による頭痛は、多くの場合、数週間から数か月かけて、徐々に痛みが強くなります。頭痛は、朝目覚めたときに強まる傾向があります。ほかに「けいれん」「手足のまひなどの運動障害」「物が二重に見える」などの症状が起こることがあります。

●髄膜炎

ウイルスや細菌に感染し、脳の髄膜に炎症が起こる病気です。38℃以上の高熱がでて、ガンガンと激しい頭痛が起こったり、発疹がでることもあります。また、うなじが硬くなり(項部硬直)、首を曲げにくくなります。

●慢性硬膜下血腫

頭を打ったり、ぶつけたりしたときに、脳を包む硬膜の内側の静脈が切れて出血が起こり、血腫(血の塊)ができることがあります。徐々に血腫が大きくなり、数週間から数か月程度たつと、頭痛や「しびれ」「足を引きずる」「はしを上手く使えない」「もの忘れ」「話のつじつまが合わない」などの症状が起こります。

これらの二次性の頭痛は、50歳以上の中高年に起こることが多いといえます。それまで頭痛の経験が特になく、50歳以降に初めて頭痛が起こったら、これらの病気の可能性も考えて、早めに受診するようにしましょう。

薬を使って頭痛を治すときの注意

頭痛にもいろいろなタイプがあることを勉強してきました。そのなかに、頭痛で実際に病院を受診して治療している人は1割にも満たないとありましたが、多くの人は市販の薬を使って頭痛をしのいでいるようです。しかし、頭痛の薬には注意すべきこともあるので、気を付けましょう。

頭痛の頻度が月に1回程度で、市販の頭痛薬(消炎鎮痛薬)をのんで2時間以内に痛みが治まるようなら、市販薬で対処するのもいいでしょう。しかし、何度も頭痛が起こって薬を月に何回も使わなければならなかったり、薬を使っても痛みがなかなか治まらない場合には、医療機関を受診して治療を受けることが必要になります。

薬を使用するときは、頭痛のタイプを正しく知っておいて、それに合った適切な薬を使うことが重要です。片頭痛の場合には、薬を使用するタイミングにも注意が要ります。

●緊張型頭痛

このタイプの頭痛には、主に「消炎鎮痛薬」が使われます。また、精神的ストレスが影響していると考えられる場合には、「抗うつ薬」や「抗不安薬」が処方されることもあります。思い当たるような精神的ストレスがなくても、頭痛が月に15日以上起こる場合には、抗うつ薬などが使われることがあります。

●片頭痛

軽い頭痛の場合には、消炎鎮痛薬や「エルゴタミン製剤」が処方されます。消炎鎮痛薬は、炎症を沈めて痛みを抑える薬で、痛み始めたらすぐに、遅くても30分以内に使うと効果的です。

エルゴタミン製剤は、拡張した血管を収縮させる薬です。頭痛が起きて時間がたつと効果がないので、痛み始めたらすぐにのみましょう。

強い片頭痛の場合は、「トリプタン製剤」が処方されます。この薬は、非常に効果が高く、片頭痛の薬物療法の中心になっています。トリプタン製剤は、血管の拡張や収縮に関係する「セロトニン」という神経伝達物質に似た構造をしていて、拡張した血管を収縮させる働きがあります。また、過敏になった三叉神経を鎮める働きや、血管やその周囲の炎症を抑える作用もあります。

トリプタン製剤は、痛み始める前につかっても効果はなく、痛みが起きてから早めに使います。以前は痛みが強まってから使っていたのですが、現在は痛みが強くなりそうな場合には、早めに使う方が十分な効果を得られるといわれています。

なお、エルゴタミン製剤とトリプタン製剤は、血管を収縮させる働きがあるので、「狭心症」や「脳血管障害」などがある場合には、使うことができません。また、エルゴタミン製剤とトリプタン製剤を併用することもできません。続けて使うためには、間隔を24時間開けなければなりません。

・片頭痛の予防療法

片頭痛が月に2回以上起こる場合は、予防療法を受けることが勧められます。片頭痛の予防療法では、血管の拡張や収縮を安定させる働きのある「カルシウム拮抗薬」が処方されます。この薬を毎日、数か月間服用します。頭痛の頻度が減り、痛みが軽くなると同時に、トリプタン製剤などの効きがよくなることもあります。

・合併している場合

片頭痛と緊張型頭痛が合併している場合には、まず、片頭痛に対する医療をしていきます。片頭痛をコントロールできるようになると、緊張型頭痛が起こりにくくなることがよくあります。それでも、緊張型頭痛が改善しない場合には、緊張型頭痛に対する治療を加えます。

●群発頭痛

群発頭痛には「酸素吸入」が効果があります。医療用の純酸素を10~15分間吸入すると、激しい痛みが引いていきます。ただし、市販されているスポーツ用の酸素などでは濃度が足りないので、効果がありません。肺の病気に対して使う在宅酸素療法のレンタルシステムを利用すると、自宅で酸素吸入を行うことができます。(ただし、群発頭痛には保険適用できません)また、群発頭痛には即効性のある「トリプタン製剤の皮下注射」が適しています。

薬物乱用頭痛

頭痛薬をあまり使いすぎると、痛みに対する感受性が強まり、頭痛が悪化することがあります。このような頭痛が「薬物乱用頭痛」です。消炎鎮痛薬で起こる場合が多いのですが、エルゴタミン製剤やトリプタン製剤で起こることもあります。

薬物乱用頭痛の場合には、「頭痛のために薬をのむ⇒薬をのみすぎて頭痛が悪化する⇒さらに薬をのむ」という悪循環が起きています。この悪循環を断ち切るためには、頭痛薬の服用を1~2週間ほど中止する必要があります。

頭痛薬を中止してつらい場合には、予防療法を行い、症状に応じて抗うつ薬やステロイド薬などを使うこともあります。しかし、頭痛薬の過剰な使用が頭痛を引き起こすことを理解することで、あまりつらさを感じずに薬物乱用頭痛から抜け出すことのできる患者さんも少なくありません。

薬物乱用頭痛が疑われる場合には、早めに受診して医師に相談することが大切です。薬物乱用頭痛に陥らないためには、頭痛薬の使用は「1か月に10日以内」を目安にしましょう。

頭痛と日常生活の関係

慢性頭痛を引き起こすものには、様々なものがあります。なかには女性の月経のように完全に取り除いてしまうことのできないものもありますが、日常生活を工夫して誘因をできるだけ取り除くことで、多くの頭痛は頻度が減ったり、起こらなくなったりします。

日常生活で誘因を取り除くには、まず自分がどのようなときに頭痛を起こしやすいのかを知る必要があります。その際に役立つのが、「頭痛ダイアリー」です。「頭痛の起こった日時」「痛みの程度、痛み方、痛む部位」「使用した薬の名前や梁」「頭痛の経過」など、頭痛に関する記録をとると、患者さん自身が自分の頭痛の特徴や誘因などを知るのに役立ちます。

また、治療者にとっては、診断や治療内容の決定の際の重要な判断材料にもなりますので、受診時には記録を持っていくといいでしょう。

緊張型頭痛の誘因と対策

緊張型頭痛の誘因には、「ストレス」「筋肉疲労」「同じ姿勢をとり続ける」「過労」「目の疲れ」などがあります。また、「顎関節症の異常」が頭の筋肉を収縮させて頭痛を引き起こすこともあります。緊張型頭痛に悩んでいる人は、このような誘因がないかどうか、自分の生活を見直してみましょう。

緊張型頭痛を予防したり、痛みを軽減させるためには、心身のリラックスを心がけることが大切です。例えば次のような方法で、筋肉のこりをほぐしたり、血流を改善するといいでしょう。

・体を温める

ぬるめのお湯で半身浴をするなど、体を温めると全身の血流がよくなります。

・睡眠と休息

十分な睡眠をとり、忙しくてもやりくりして仕事を休む日をつくるなど、疲労回復を心がけましょう。仕事中にも休憩をとり、肩こりや筋肉疲労を防ぐようにしましょう。

・少量の飲酒

お酒を少し飲むのは、リラックスできるのでいいでしょう。ただし、のみすぎには注意しましょう。

・軽い運動

軽い運動には、こりをほぐしたり、血流を促進する効果があります。日常生活に運動を取り入れましょう。

片頭痛の誘因と対策

片頭痛は、日常生活に支障をきたすことも多いので、誘因を調べることが大切です。片頭痛の誘因には、「空腹」「睡眠不足・寝過ぎ」「急激な温度変化」「月経」「騒音・まぶしい光」「人ごみ」などがあります。また、「ストレスがかかったとき」だけではなく、反対に「ストレスから解放されたとき」のも起こることがあります。

例えば、自分の片頭痛が空腹で起こりやすいとわかれば「おなかがすきすぎる前に間食や食事をとる」などや、寝過ぎで起こりやすい場合は「休日でも平日と変わらない時刻に起きる」など、自分に合った工夫をしてみましょう。女性の患者さんで、月経が誘因と考えられる場合には、月経時に仕事や家事が集中しないように気を付けるほか、月経に対する治療をすることもあります。

また、片頭痛が起きた場合には、次のような方法で痛みを和らげるようにします。

・冷やす

こめかみのあたりの動脈が通っている部分を冷やして血流を妨げると、痛みが軽くなってくることがあります。こめかみを軽く圧迫するのもいいでしょう。

・静かな暗いところで横になる

動くと痛みがひどくなるので、横になったり、静かに過ごすなど、無理をしないようにしましょう。音や光の刺激は避けたほうが楽になります。

群発頭痛の注意

群発頭痛の場合には、頭痛が頻発する時期の飲酒は必ずと言っていいほど頭痛を引き起こします。この時期にはお酒は飲まないようにしましょう。

また、睡眠中や明け方に頭痛が起きて目覚めることが多いため、なかには夜眠らずに起きていようとする人もいます。しかし、睡眠不足にならないようにしっかりと眠ることが大切です。

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