アルツハイマー病病気の症状集

アルツハイマー病の症状

  • ・もの忘れ
  • ・見当識障害
  • ・判断力の低下
  • ・認知機能の低下
  • ・気分が落ち込む、やる気が出ない
  • ・幻視、幻聴
  • ・妄想
  • ・感情障害
  • ・徘徊
  • ・抑うつ、暴力

アルツハイマー病とは

アルツハイマー病というのはいわゆる認知症の原因の一つです。【認知症:以前は痴呆といわれていた病気です】

アルツハイマー病は、もの忘れから始まり、徐々に進んでいく病気で、認知症の原因としてはもっとも多いといわれています。

普通、もの忘れは年をとると増えるため、心配のいらない場合もあります。年相応のもの忘れとは、例えば、「人の名前が思い出せない」「物をどこかに置き忘れる」といったよくある『ど忘れ』です。

しかし、アルツハイマー病のもの忘れというのは「知り合いに会って、話をした」「食事をした」というような出来事そのものを忘れてしまうもので、普段の日常生活に支障をきたします。

また、この中間に「軽度認知障害」というものがあり、これは年相応のもの忘れにしては程度が重たいのですが日常生活に支障があるほどでもない場合をいいます。この「軽度認知障害」の人の一部が、アルツハイマー病になることがあります。

アルツハイマー病はもの忘れから始まり、次第に認知機能全体が低下していきます。これは非常にゆっくりと進行していきます。病気が進んでしまうと治療の効果も悪くなってしますので早めに気づいて検査を受けることが大切です。

アルツハイマー病の検査

アルツハイマー病かどうか調べるには主に3つの検査をして診断します。

問診

まず最初はお医者さんに今の状態を知ってもらう「問診」を行います。どんな症状があり、生活への支障がどのくらいあるのかなどを伝えます。今飲んでいる薬のことや、生活スタイルや職業なども伝え、どのような変化があったのかも詳しく言っておきましょう。この時、患者さん本人は記憶になくてわからなかったり、答えをはぐらかすこともあるので、家族など身近な人が付き添うようにしましょう。

認知機能テスト

次に患者さんの認知機能を調べていきます。認知症では、場所や時間を把握する能力や記憶力が低下するので、それを調べるために「ミニメンタルテスト(MMSE)」という認知機能テストを行います。MMSEは口頭や筆記で20問程度、30点満点のテストで、認知機能に問題があると点数が低くなります。

MMSEの質問例

1.「梅」「猫」「自転車」などの3つの言葉をいう。

2.100から順に7を引いていく計算を5回ほど繰り返す。

3.最初の3つの言葉がなんだったか思い出し、もう一度言う。

1~3まではわずか2~3分で終わります。しかし、アルツハイマー病では少し前のことを記憶するのができないため、言葉を思い出せず答えられません。

画像検査

早期診断に使え、健康保険が適用される画像検査は2つあります。

・MRI

アルツハイマー病では脳が萎縮しているためMRIをとり、脳の形態の変化を調べます。

・SPECT(スペクト)

早期ではまだ脳の形態に変化が見られない場合があるので、SPECTという検査で脳の中の血流を調べます。

アルツハイマー病の治療

残念ながら、まだ現在ではアルツハイマー病を根本的に治す方法はありません。そのため、できるだけアルツハイマー病が進むのを遅らせるのが治療の目的になります。

治療には「ドネぺジル」という薬を使います。このドネペジルはアルツハイマー病の薬として日本で唯一認められているものです。

アルツハイマー病では、脳の神経細胞間で情報を伝える「アセチルコリン」が少なくなっています。ドネぺジルはこのアセチルコリンが減るのを防いで、症状が進行するのを遅らせてくれる効果があります。

しかし、病気がある程度進んでしまうと効果は少なくなってしまいます。やはりその意味でも早めにアルツハイマー病に気づき、治療していく必要があります。

新薬登場

以前まではアルツハイマー病の治療薬といえばドネペジルしかありませんでした。しかし、2011年に新しく承認され、計4種類になっています。ですが、これらの薬はアルツハイマー病を根本的に治すものではなく、症状を一時的に改善し、進行を遅らせるための薬です。

ドネペジルは「コリンエステラーゼ阻害薬」という種類の薬です。このコリンエステラーゼ阻害薬として新しく「ガランタミン」と「リバスチグミン」が承認されました。もう1種類はNMDA受容体拮抗薬の「メマンチン」という新薬です。

アルツハイマー病は、脳のなかで情報を伝える役目の「アセチルコリン」という物質が少なくなっています。このアセチルコリンはコリンエステラーゼという酵素によって分解されてしまいます。ただでさえ少なくなっているアセチルコリンを減らさないためには、コリンエステラーゼの働きを抑えなければなりません。そのため、コリンエステラーゼ阻害薬を使ってアセチルコリンを守り、情報の伝達がうまくいくようにして、認知症の進行を遅らせます。

NMDA受容体拮抗薬は、コリンエステラーゼ阻害薬とは作用が異なります。脳のなかで情報を伝える役目があるのはアセチルコリンだけではありません。「グルタミン酸」も神経伝達物質の1つです。このグルタミン酸はNMDA受容体と合体することで情報の伝達をしています。しかし、グルタミン酸が増えすぎると、NMDA受容体が過度の刺激されて、神経細胞の働きが低下したり、神経細胞が死んでしまうことがあります。NMDA受容体拮抗薬は、この受容体とグルタミン酸より先に合体することで、過度に刺激されることを防いで、神経細胞の働きが低下するのを防いでいます。

この4種類の薬は、それぞれの患者さんの症状によって使い分けます。

ドネペジル:軽度から重度

ガランタミン・リバスチグミン:軽度から中等度

メマンチン:中等度から重度

また、作用の異なる2つの薬を併用することも可能です。例えば、ドネペジルとメマンチンを併用したほうが、日常生活動作の低下が抑えられたという結果が出ています。

周辺症状

認知症では「もの忘れ」や「認知機能の低下」などの症状がありますが、これは「中核症状」といいます。

これに対して、「意欲低下」「妄想」「徘徊」「抑うつ・暴力」など認知機能の低下に伴って出る症状を「周辺症状」といいます。

周辺症状として出る徘徊や暴力、暴言は、介護している人もつらい思いをすることがあります。しかし患者さんへの対応を考えて工夫することでうまくいくことも多いです。

アルツハイマー病の予防

アルツハイマー病は普段の生活習慣が関係しています。そのため生活習慣を改善することで、予防にもつながる可能性があります。以下のことに気を付けてみましょう。

食事

・摂取エネルギーを控えめにする

・肉より魚を多くとる

・野菜・果物を多くとる

運動

日頃から適度な運動を行うようにする

趣味

ものを書いたり、楽器を演奏するなどの趣味を持ち、人と交流し、社会活動をできるだけ続ける

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