膀胱瘤病気の症状集

2011年12月28日 category : 泌尿器 タグ: , , , , ,

膀胱瘤の症状

  • 下垂感
  • 不快感
  • 出血
  • 頻尿
  • 尿もれ
  • 残尿感
  • 排尿困難

膀胱瘤とは

膀胱瘤(ぼうこうりゅう)」は、膀胱が膣壁と一緒に下がって、膣から出てくる病気で、不快感のほか排尿にも影響を与えることがあります。入浴の時に股の辺りにピンポン玉のようなものが触れるなどで気づくこともあり、びっくりすることも多いのですが、生命にかかわる病気ではありません。

女性では、骨盤底の筋肉や結合組織が緩んで、膀胱、子宮、直腸などが膣壁と一緒に下がり、膣から出てくることがあります。このように、骨盤内の臓器が下がって膣から出てくるものを総称して、「骨盤臓器脱」といいます。

これらのうち最も多くみられるのが、膀胱が出てくる「膀胱瘤」です(「膀胱脱」と呼ぶこともあります)。膀胱瘤だけで起こることもあれば、子宮の出る「子宮脱」や、直腸の出る「直腸脱」などが併発することもあります。

膀胱瘤は、一般に、中高年の女性に多くみられる病気です。出産直後に起こることもありますが、50~80歳代になって日常生活に影響が出てくるというケースが多いようです。

海外のある調査では、軽いものを含めると、出産を経験した女性の約4割に骨盤臓器脱があるという報告もあります。

なぜ起こるのか

女性の骨盤底には、体外への出口として、尿道と肛門の間に膣があります。

膀胱の後ろ側を支えているのが、膣の前側の壁です。骨盤底の筋肉や結合組織がしっかりしていれば、膀胱、子宮、直腸などの骨盤内臓器は骨盤底に支えられて、体内のあるべき位置に納まっています。ところが、骨盤底が緩んでくると、臓器の重みを支えきれずに、膀胱などが下がってしまいます。

骨盤底のゆるみは、主に妊娠・出産による骨盤底の筋肉や結合組織の損傷に加えて、加齢による体の組織の衰え、肥満や重いものをもつ負担などの要因で起こります。

膀胱瘤の症状について

主な症状は、膀胱が下がるために生じる下垂感です。進行すると、股に何かが挟まったような不快感のほか、擦れて出血が起きたり、歩行や外出が制限されることもあります。

また、膀胱が下がって刺激されるため、頻尿や尿もれを起こすことがあります。反対に、尿道が屈曲するために、「尿が出にくい」「時間がかかる」といった排尿困難の症状を起こすこともあります。

股に違和感や不快感を感じたり、入浴時などに指で触れて気づく患者さんも多いのですが、何の病気かわからず、戸惑うことが少なくないようです。

自分でできる膀胱流のチェック法があるので気になる人はチェックしてみましょう。

膀胱瘤の自己チェック法

  • 1.膣の辺りに今までになかった異物感がある
  • 2.入浴時に股の辺りにピンポン玉のようなものに触れる
  • 3.夕方、股の辺りに何かが下がってきた感じがする
  • 4.座ると膣の辺りで何か押し込まれる感じがする
  • 5.頻尿、残尿感がある

5に加えて、1~4のような症状があれば、膀胱瘤など骨盤臓器脱が疑われます。

受診するとき

膀胱瘤は、基本的には生命にかかわる病気ではありません。出産を経験した女性では、程度の軽いものを含めると、何らかの骨盤臓器脱がある人は少なくありませんが、気にならない場合は、しばらく様子を見てもよいでしょう。

一般に、妊娠・出産の後や、重いものを持った後などに、一時的に起こった膀胱瘤は時間がたてば改善することがあります。しかし、ある程度進行したものは自然に改善することは難しく、徐々に進行していきます。進行すると、外出や旅行もままならない、指で押し戻さないと排尿できないなど、生活の質(QOL)が大きく低下する場合があります。

困ったり不便だと感じた場合は、産婦人科や泌尿器科などを受診して、相談してください。なお、現在のところ、すべての医療機関では十分に対応できる体制が整っているとは言えません。その場合には、膀胱瘤に詳しい医師を紹介してもらうとよいでしょう。

膀胱瘤の治療

●骨盤底筋体操や生活の工夫

初期の膀胱瘤では、「骨盤底筋体操」や生活の工夫によって、改善が見込める場合があります。

骨盤底筋体操は、緩んだ骨盤底の筋肉を鍛えるもので、3か月ほど続けると、効果が現れてきます。毎日の生活に取り入れて、じっくりと取り組みましょう。

また、日常生活では、骨盤底に負担がかかる「肥満」「極端に重いものをもつ」「矯正下着などで体を締め付ける」などを避け、骨盤底にかかる負担を軽減することも大切です。

●医療機関での治療

医療機関では、主に内診により、診断が行われます。仰向けに寝た状態で膀胱瘤が治まっている場合には、咳をしたり力むと、どの程度膀胱が下がるかを確認します。

医療機関で行われる治療には、「ペッサリー療法」や「手術療法」があります。

・ペッサリー療法

膣の中にリング状のペッサリーを入れて、膀胱を支える方法です。対症療法で、膀胱瘤を根治させるものではありません。ペッサリーを入れるとおりものや出血が起きたり、長期にわたって使い続けた場合にはペッサリーが膣に食い込むこともあるので、ペッサリー療法を受ける場合には、2~3か月に1回程度の定期的な受診が必要です。

・手術療法

以前の手術は、子宮を摘出し、膣の影を縫い縮めるという方法でしたが、最近は患者さんの負担が少ない「メッシュ療法」が注目されています。これは、患者さんの膀胱と膣の間にメッシュシートを入れ、膀胱を支える膣壁を補強するものです。メッシュの周囲にコラーゲンや結合組織が付着して、骨盤底を支えます。

医療機関によって異なりますが、入院期間は5~7日間程度です。

なお手術後6週間程度は、重いものを持ったり、自転車に乗ることは避ける必要があります。

尿もれについて

膀胱瘤の治療後に、今までになかった尿もれが起こることがあります。これは、膀胱瘤によって尿道が屈曲して、尿が出にくい状態になっていた場合で、膀胱瘤の治療後、尿道の位置が元に戻り、隠れていた腹圧性尿失禁が出てきたものです。尿もれの程度に合わせて治療していくことになります。

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