シミ・シワ病気の症状集

2011年09月21日 category : 皮膚 タグ: , , , , , ,

シミ・シワの症状

  • シミ
  • シワ
  • ・日焼け
  • ・皮膚がん
  • ・免疫力低下
  • ・肌荒れ、ニキビ

紫外線に気を付けよう

以前はよく、「健康のために日光を浴びる」のがよいといわれてきました。確かに人間の体は日光に当たることによって、ビタミンなどをつくる働きがあるのですが、最近は少し事情が変わってきています。機械文明の発達に伴って、環境汚染の問題が出てきたのです。そのうちの一つである「オゾン層の破壊」により、地表に降り注ぐ紫外線の量が昔よりも増え、以前よりも紫外線による害を受けやすくなっているのです。

現在では太陽の光に含まれる紫外線によって、皮膚に「日焼け」をはじめとするさまざまな悪影響が現れることがわかっています。シミやシワもこの紫外線が大きく関係しています。

紫外線の種類

紫外線には種類があり、波長の長い順に「UVA、UVB、UVC」の3つに分かれます。このうち人体に影響を与えるのはUVAとUVBです。UVCは波長が短く、オゾン層などで吸収されるため、地表にはほとんど届かず人体に影響を与えません。

皮膚の構造は、外側から「表皮、真皮、皮下組織」の3層があります。UVBは表皮までしか届かず、主にシミや皮膚がんが起こる可能性を上げるとされています。さらに波長の長いUVAはその下の真皮にまで届き、それによってしわが起こるとされています。

●UVBの影響

表皮は細胞がレンガ状に積み重なった構造をしていて、一番下には「基底層」があります。この基底層の細胞は盛んに分裂して、新しい細胞を作り出しています。新しい細胞は徐々に皮膚の表面に押し上げられて平らな形になり、最終的には「角質」になって剥がれ落ちます。

UVBはこの新しい細胞を作る仕組みに悪影響を及ぼし、次のような症状を引き起こします。

・日焼け

夏の日差しに当たるとすぐに日焼けとなりますが、これにはUVBが関係しています。表皮の基底層には「メラノサイト」という細胞があり、このメラノサイトがUVBを感知すると「メラニン」という黒い色素をつくって周囲の細胞に配ります。これによって、皮膚の色が濃くなるのです。メラニンには細胞の核を守る役割があり、紫外線によるダメージから肌を守る自己防衛機能として働いています。

通常はメラニンに含まれる細胞は1か月間ほどで皮膚の表面まで押し上げられて剥がれ落ちます。そうすると肌の色も元に戻ります。

・シミ

よく「年をとるとシミができる」という話を聞きますが、実はシミもUVBと関係があります。先ほども出てきたメラノサイトがUVBによって異常をきたすと、UVBを浴びなくてもメラニンを作り続けるようになってしまいます。そうなると、その部分はメラニンによる黒い色が消えず、シミとなってしまうのです。

このシミは紫外線を浴びたらすぐになるというわけではありません。長年UVBを浴び続けて、ダメージがたまっていくために現れるのです。

・皮膚がん

通常、基底層の細胞はメラニンによってUVBから守られています。しかし、メラニンで守りきれず、細胞にUVBが達すると、細胞の核にある遺伝子が変質して、がん細胞が生じることがあります。そしてがん細胞は、正常な細胞を押しのけて増殖していきます。

がん細胞が基底層の下の真皮にまで広がると、リンパ節などに転移することもあります。ただし、皮膚がんのすべてが紫外線によって起こるわけではなく、ほかの原因でなることもあります。

●UVAの影響

真皮には、肌の弾力や張りを保つ「コラーゲン」や「エラスチン」などの線維性の物質があります。これらが「線維芽細胞」によって常に新しく作り出されることで、皮膚は弾力性を保っています。そのため、笑ったりして顔に「シワ」ができても、すぐに元に戻ります。

しかし、長年にわたって線維芽細胞がUVAの影響を受けていると、コラーゲンやエラスチンを作り出す機能が低下して、真皮を正しい構造に保てなくなります。そして、顔の筋肉を動かすことなどで皮膚に圧力が加わると、皮膚の一部にひずみができ、シワができてしまうのです。

その他の紫外線の影響

シミやシワなどのほかにも、紫外線は体の免疫力を低下させるので細菌やウイルスに対する抵抗力が弱くなって、感染症を起こしやすくなります。特に、日焼けした後によく起こるのは「口唇ヘルペス」です。口唇ヘルペスはウイルスが原因で起こる感染症で、その多くは幼少期に家族などから感染します。感染後すぐに症状が現れることは少なく、ウイルスが神経細胞に潜んだ状態になっていて、免疫力が低下した時に発症し、口の周囲に痛みを伴う「水泡」を作ります。

紫外線は反射する

紫外線はご存じのように、太陽の光とともに地表に届きます。しかし、実際には人体に紫外線が当たる際には、上からくる紫外線だけでなく、さまざまな方向から反射してきた紫外線に当たるのです。日傘をさしておけばそれだけで大丈夫というわけにはいけません。

また、雨や曇りであっても紫外線は地表に届いています。晴れた日の紫外線量を100%とすると、曇りの日が50~80%、雨の日でも20~30%の紫外線が地表に届いているのです。お天気が曇りや雨でも決して油断はできません。

他には木陰などでも紫外線はひなたの50~80%あるといわれています。これは地面などで照り返した太陽の光に紫外線があるからです。照り返しの太陽光に含まれる紫外線量は、直射光の紫外線量を100%とすると、ゲレンデなどの新雪では約80%、草地・芝生では10%以下、砂浜では10~25%、水面では10~20%の紫外線が反射してきます。

さらに、太陽光が空気中のちりやほこり、水蒸気の粒などにぶつかって飛び散る「錯乱光」にも、紫外線は含まれています。直射光と錯乱光の割合は、例えば正午では錯乱光が紫外線の総量の約6割にもなります。ほかの時間帯でも、割合は減りますが基本的には錯乱光のほうが多くなっています。

このように紫外線はあらゆる角度から体に当たります。シミやシワのほかにも、皮膚がんなどを防ぐためにも、日中に外に出るときはいつも紫外線対策をしておきましょう。

紫外線の防ぎ方①

紫外線から皮膚を守る方法として、最も基本的かつ手軽なのは、衣服など身につけるものを利用することです。衣服で紫外線を効果的に防ぐポイントに次のようなことがあります。

・帽子

野球帽などのように、つばが前だけについているものでは、横や後方からの紫外線を防げません。防止のまわり全体につばがついていて、首すじが隠れるものがいいと思います。理想はつばの長さが6cm以上あるものです。

・サングラス

目のまわりの皮膚を守るために、レンズの大きなものを使いましょう。また、目に紫外線が当たりすぎると「白内障」などの原因になるといわれています。レンズの色が濃いと、瞳孔が開いてしまって余計に目に紫外線が入ってしまいます。レンズの色はあまり濃すぎないものを使いましょう。

・衣服

紫外線を防ぐには、やや厚手の生地で、長袖のものがいいでしょう。服の色については、白などの薄い色よりも濃い色のほうが、紫外線を防ぐ効果は高くなります。白の生地は顔への照り返しも強くなるので、顔の皮膚を守るためにはできるだけ避けたほうがいいでしょう。

また、日傘を差すのも効果的です。日傘はまっすぐに持って低めに差しましょう。肩に乗せて後ろに倒したような差し方では、日差しを十分に遮ることができません。

帽子やサングラス、衣服などにはUV(紫外線)カット加工のされたものもあります。これらを使ってみるのもいいでしょう。

紫外線の防ぎ方②

①のように衣服などを使うのが基本ですが、顔や手など、衣服では防ぎにくい部分もあります。このようなところには日焼け防止剤を塗って、紫外線を防ぎます。

日焼け防止剤の効果

日焼け防止剤に表記されている「SPF」はUVBを、「PA」はUVAを防ぐ効果を示しています。SPFは1~50の数字で表され、50以上は「50+」と表示されます。炎天下で肌が火を浴びたとき、15分で赤くなる人がSPF10を使った場合、150分間の防御効果があることを示します。一方、PAは3段階に分かれており、+が多いほど効果が高くなります。

ただし、効果が高ければいいというわけではありません。一般的に効果が高くなるほど、肌への負担も大きくなります。そのため、買い物などの短時間の外出には、「SPF10、PA+」程度の軽いものを使うというように、そのときに応じて使い分けることが大切です。

使用例

「SPF10前後、PA+」=散歩や買い物

「SPF20前後、PA++」=草取り、スポーツ観戦

「SPF30前後、PA+++」=海水浴、登山

日焼け防止剤の成分

紫外線を防ぐ成分には、主に2種類あります。「紫外線吸収剤」は、皮膚の上につくった層で紫外線を吸収します。塗り心地いいものも多いですが、「肌荒れやニキビ」を起こしやすいという面もあります。一方、「紫外線錯乱剤」は、皮膚の上につくった層で紫外線を反射するものです。「顔が白っぽく見える」など使い勝手が悪い面もありますが、皮膚への負担は紫外線吸収剤よりも軽いのが特徴です。肌荒れしやすい人は、「ノンケミカル」などと表示された、紫外線吸収剤が配合されていないものを選ぶとよいでしょう。

日焼け防止剤の塗り方

紫外線によるダメージをできるだけ防ぐためには、正しく日焼け防止剤を塗ることが重要です。

・決まった量をしっかり塗る…日焼け防止剤の容器には、「顔全体で1円玉大が適量」などと表記されています。塗る量が少ないと十分な効果がないので、決まった量をきちんと塗ることが大切です。

・塗り忘れや日焼けしやすい部位に気を付ける…耳の後ろや首すじなどは、塗り忘れに注意しましょう。唇には、UVカット効果のあるリップクリームを使います。額や頬、鼻などの日焼けしやすい場所には、重ね塗りするといいでしょう。

・こまめに塗りなおす…汗をかいたり水で濡れたりすると、日焼け防止剤もとれてしまいます。水分をよくふき取ってから、塗りなおしてください。2~3時間ごとに塗りなおすことが大切です。

帰宅したあとには、クレンジング剤を使い、日焼け防止剤を丁寧に洗い流しましょう。ただし、肌をこすりすぎないように注意してください。

シミの種類

老人性色素斑

最も発生頻度の高いシミです。これは頬や額に大きめのシミができます。また、若い人にできることもあります。

後天性真皮メラノサイトーシス

頬や額にできる、褐色で点状のシミです。これは皮膚の深いところ(真皮)に発生します。

肝斑

目のまわりに左右対称に大きく現れるシミです。このシミはホルモンバランスが崩れると起こり、特に女性がなりやすいです。

紫外線の影響でなるシミは、老人性色素斑と一部の後天性真皮メラノサイトーシスです。この紫外線によるシミには、近年レーザー治療がよく使われています。

シミの治療法

●レーザー治療

メラニンの色に吸収されやすい波長のレーザーを短時間照射して、シミの部分の皮膚を焼きます。異常な細胞だけを狙って照射できるので、周りの正常な細胞や組織にはほとんど影響を与えません。

このレーザー治療は、照射の際に「輪ゴムを引っ張って皮膚にあてた」くらいの痛みがあるようです。レーザーを当てた部分は3日ほど過ぎるとかさぶたのようになり、だいたい2週間くらいでかさぶたが取れます。約1か月後には、シミはほとんどわからないようになっています。

レーザー治療は老人性色素斑に対して高い効果があります。後天性真皮メラノサイトーシスは何回かに分けてレーザーを当て、徐々にシミを薄くしていきます。肝斑に対しては、悪化させることもあるため行われません。

・レーザー治療の注意点

この治療法は効果の現れ方に個人差があります。また肌質によっては、逆に色素沈着を起こしてしまう場合もあります。これを避けるため、目立たない場所に5~6mm四方程度、試験的にレーザーを当てて、数か月間様子をみることがあります。

また、レーザー治療の後には、2~3か月間は紫外線対策をしっかりと行う必要があります。その他、皮膚がんやほくろにレーザーを照射すると悪化する可能性もあります。

●レーザー治療以外の治療法

レーザー治療が効かないタイプのシミには、次のような治療を行います。

・内服薬

メラニンの生成を抑えるために、ビタミンCを中心とした内服薬が使われます。長期間服用することでシミを薄くしていきます。

・美白薬

メラニンの生成を抑える効果のある成分を肌に塗ります。しかし、シミのない部分にまで塗ると、肌の色が抜けすぎたり、まだらになってしまうことがあります。きちんとシミの部分にだけ塗るようにしましょう。

・ビタミンA誘導体薬

表皮の細胞の新陳代謝を高めて、メラニンを排出する作用があります。これはシミとシワの両方に効果がありますが、皮膚に刺激が出やすい副作用もあります。

シワの治療法

シワも紫外線が原因となって起こります。「UVA」が皮膚の真皮にある「線維芽細胞」にダメージを与えると、肌の張りを保つ「コラーゲン」や「エラスチン」などをつくる機能が低下してしまい、やがて皮膚に深いシワができます。紫外線によるシワには次のような治療法があります。

●コラーゲン・ヒアルロン酸の注入

シワの溝にコラーゲンやヒアルロン酸を注射で注入し、皮膚に厚みをもたせてシワを持ち上げる治療法です。コラーゲンは繰り返し注入するとアレルギー反応を起こす場合があるので、まずは少量でテストすることが義務付けられています。一方、ヒアルロン酸はアレルギーを起こしにくいといわれています。

●ボツリヌス菌毒素の注入

「ボツリヌス菌」の毒素だけを抽出して薄めた薬品を皮膚の筋肉に注入します。そうすると、筋肉が弛緩して、シワがよりにくくなります。注入する部位によっては、「まぶたが下がる」などの副作用が現れることがあります。

これらの治療は即効性がありますが、効果は長続きしません。個人差もありますが、一般的に効果のある期間は3~6カ月間といわれています。効果が消えると、再び注入する必要があります。

スポンサードリンク

アクセスカウンター

Copyright(c) 2011 病気の症状集 All Rights Reserved.